2017.10.11-22 スペイン・ポルトガル 4/9

【6日目】16日(月)

9時過ぎに出発、その足でSIMカードを買いにvodafoneショップへ。1か月有効で10ユーロ弱。便利な世の中になったものだ。

1921年創業の老舗『Majestic Cafe』に開店すぐ9:40頃に到着。ほぼ満席だったが運よく並ばずに入店できた。カフェラテとフレンチトーストを注文。f:id:meena0:20171030162243j:imagef:id:meena0:20171030162121j:imagef:id:meena0:20171110113207j:imagef:id:meena0:20171030162140j:imageアールヌーボー様式の店内はとても女性的!壁面の薄いピンクと椅子の重厚なこげ茶の調和が美しい。フレンチトーストはシロップの上にドライフルーツやナッツがちりばめられている。店を出る頃には待ち客の大行列ができていた・・・恐ろしや。

ボリャオン市場に行ってみたが、まだ開いていない店が多くさみしい雰囲気。もう10時過ぎてるのに。地元民らしき買い物客がいなかったのが不思議。

f:id:meena0:20171030162422j:image街ブラで見つけた乾物屋さん。ハイビスカスの花、タコさんウィンナーみたい!何に使うんだろう。f:id:meena0:20171110113244j:imageチーズもハム類も全部持って帰りたいー!エッグタルト屋さんも混んでいた。キッチンが見えるのが良い。f:id:meena0:20171110113256j:image市庁舎とアリアドス駅前のリベルダーデ広場f:id:meena0:20171030162522j:image

『Casa Gueres』でビファナ(豚肉の煮込みサンド)を食べる。店内は狭く昔ながらの雰囲気。店員のおじいちゃんとはもちろんスペイン語ジェスチャーで意思疎通。キッチンにいるおばあちゃんもみんなテキパキ忙しそうに働いていて名店らしさ満載。味は期待を裏切らずシンプルに美味しかった!豚かたまり肉の焼き煮を白パンにはさんだだけのものだが、意外にしっとりした豚肉の味わいとソースの分量、パン本来の素朴な味が素晴らしいハーモニー。他の客が頼んでいた特製チーズを追加したものもおいしそうだった。f:id:meena0:20171110113324j:image

橋を渡ってワイナリー(左下に見えるCALEM)へ急ぐ途中。映っている乗り物の種類がはんぱない!!

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●Calem カレム ポートワインワイナリー見学

1859年創業、国内第一位のシェアを誇るブランドらしい。このエリアには何軒もワイナリーがあるが、見学時間が都合にあうところにした。11:45スタートの組にしたが、最初の30分は各自でミュージアムを見学し、実際のツアー開始は12:15というスタイル。ミュージアムは趣向が凝らされており飽きない。赤ワインと白ワインの熟成期間による色の違いを展示したり、ワインを表現する時に使う香りを当てるゲームなど。f:id:meena0:20171030163922j:imagef:id:meena0:20171030163943j:image

Calemでは今もぶどうを手作業で収穫しているそう。ドウロ川上流域で収穫し発酵、ブランデーを加えて発酵を止める工程まで行った後、1~2月にポルトのこのワイナリーに運ばれてきてエイジングを始めるらしい。どういうワインにするかによってオーク樽の大きさが異なるとのこと。

それにしてもワインって菌を加えなくても出来上がるってのが凄い。ぶどうの皮に自然に存在している酵母が、ぶどう果汁の糖を発酵させてアルコールに変えるので、実をつぶすだけで発酵が始まる。日本酒のように麹を入れたり手を加えなくてもできるなんてまさに天からの贈り物のようで、宗教との関わりが強いのも理解できる。

f:id:meena0:20171030163856j:imageツアーは10ユーロ。説明は15分ほどでその後試飲。セラー内で実際に使っている大きな樽にプロジェクターで映像を投影して説明してくれるので視覚的にわかりやすい。f:id:meena0:20171030164007j:image試飲は5ユーロ追加して高めの3種類を飲めるコースにした。白、Ruby、Tawnyから1種類ずつ。f:id:meena0:20171030164024j:imageそれぞれ色も味も全く違う!

・白:『White & Dry』はカレムのポートワインの中で最もドライらしいが、アイスワインのような飲みやすさだった。通常コースで供される『Fine White』の方がぶどうのフレッシュ感が強かった。ちなみに『Lagrima』という種類が最も甘いらしい。

Ruby:『Late Bottled Vintage2011』を試飲。2011年は当たり年らしい。『Vintage』がカレムの商品の中で最も高く、横置きで保管しておき、飲む直前に縦置きにしなくてはいけない。賞味期限はLBVは開けてから2か月だが、Vintageは2日とのこと。その他はいずれも6か月。

・Tawny:『10 year Old Tawny』を試飲。年度の異なるワインをブレンドしており、その年度の平均が10年。味はブランデーで作った梅酒のような、オークの風味が強いながらも果実のフレッシュ感も残っていて美味。3種類の中でこれが1番好み。『Colheita』という種類は単年度のぶどうを使い7年以上熟成したものらしく、試飲してみたかったがかなわず。

ショップでは10year Tawnyを購入。割らずに持って帰らねば。

14時発の船でドウロ川クルーズ。酔い覚ましにちょうどよい!クルーズの運行会社はいくつもあるが、私たちは『BlueBoats』という日本語の解説があるところにした。

f:id:meena0:20171030164121j:image上流にかかる鉄道橋や自動車橋を下から見物したあと河口の方へ戻り、大西洋をちら見して戻ってくる1時間弱の船旅。カラフルな家々に彩られた坂の街をかわいらしい黄色いトラムやメトロが走り、カモメが優雅に飛び回る。美しい街だなあ。f:id:meena0:20171030164158j:imageワイナリー前に停泊するRabelo(帆船)。昔はこれでワイン樽を運搬していた。

橋を渡り、ケーブルカー(2.5ユーロ)に乗ってバターリャ広場に上る。サント・イルデフォンソ教会のアズレージョも、駅と同じくジョルジェ・コラコ作。静謐。 

f:id:meena0:20171030164251j:image教会からクレリゴス教会を臨むf:id:meena0:20171030164349j:imagef:id:meena0:20171030164358p:image石畳をトラムが走るポルトガルらしい道。

サンベント駅の向かいにあるサンアントニオ教会もアズレージョと内部の祭壇が素晴らしかった。教会の祭壇はだいたい7段の棺?の上にマリアが座ってる、クリスマスツリーのように。

『Cremosi』というジェラート屋さんで休憩。タンジェリンとシャンパン味を選択。シャンパンうま!f:id:meena0:20171110113833j:image17時に出てクレリゴス教会を見学したあと、『Libraria Lello&Irmao』という本屋へ。ハリーポッターの学校のモデルになったという有名な書店のため、観光客で大混雑。少し離れた建物でわざわざ入店チケット(4ユーロ)を買い、荷物をロッカーに預ける必要あり。f:id:meena0:20171030164601j:imageようやく入店できたとしてもこの人だかり!写真撮るのも大変で、ゆっくり本を選べる状況ではない。f:id:meena0:20171030164631j:imagef:id:meena0:20171030164658j:image

f:id:meena0:20171030164831j:imagef:id:meena0:20171030164849j:image韓国人や中国人、日本人が比較的多い。ハリポタ好きやねえ。本を購入すれば入店料分割り引いてくれるそうだが、私は店内の混雑に疲れ果て何も買わず。夫はポルトガル料理本を買っていた。

近くにある『Vida Portuguesa』という雑貨屋さん、というか老舗デパート。美しい・・・天井高に憧れる。国産の生活雑貨や食料品をメインに取り扱っておりどれもオシャレ。値段はお高いけど。

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18:20発のトラムで川沿いの終点まで。レトロだけど検札機はある。ガタゴト揺られながらゆっくり走るこの子、淘汰されずにいつまでも残ってほしい! 

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そこからUberでいったん部屋に戻り着替えて、19:30に予約しておいた『DOP』へ。Rui Paulaという有名シェフのお店で、ミシュランの星も取ったそう。

f:id:meena0:20171030165128j:image2階の席へ通される。ネット予約だからか?店内は青緑を基調としたコーディネート。店員のユニフォームも同系色でかわいい。テーブルや椅子など全体的にIKEAっぽくシンプルで、高級感には欠ける。f:id:meena0:20171030165148j:imageコースは2種類で、私はmemory、夫はseaというコースにワインペアリングを注文。f:id:meena0:20171030165226j:imageタコのカルパッチョ。驚くほど薄くカットされたタコと、香り高いオリーブオイルが最高にマッチ!Vino Verdeのサッパリ感とも合う。f:id:meena0:20171030165445j:imageロブスターのリゾット。肉厚でジューシーな身とアルデンテ加減が最高。f:id:meena0:20171030165459j:imageコーヒーのソーサーがかわいい。全体的に器やプレゼンテーション、コンセプトなど、お客をサプライズさせたいという気持ちが伝わってきた。柚子や海苔など日本の食材も多用していて楽しめたし美味しいのだけれど、どれも味が濃く胃が疲れてしまった。2人で3万円以上という額を考えると再訪はないかも。

 

雨の中歩いて帰る途中、地元人気の高そうなレストランを見つける。『MUU Steakhouse』というステーキ屋さん。23時近いというのに店内は大混雑だった。『Tabua Rasa』というタパス屋さんも気になってたが予約なしでは入れなかった。Almada通りは地元民で混雑しているおしゃれなレストランが多い。次回はもっとこの辺りのレストランを開拓したい!