2017.10.11-22 スペイン・ポルトガル 5/9

【7日目】17日(火)

朝予定通り起きたがチェックアウト時にトラブルに遭う。部屋の中に鍵を置いたまま出るよう指示されたのに、1Fに着くとアパートの玄関自体の鍵がかけられていて閉じ込められる。どこかの住人が内部から(物理的に)鍵をかけたらしく、Uberドライバーに外からロック解除コードを入力してもらっても開かず、家主とも連絡が取れず途方に暮れる。一旦Uberはキャンセルしたが家主が一向に連絡してこないので、最終手段としてドア近くの部屋の住人に頼み込み、渋々ながらも開けてもらう・・・そりゃどこの馬の骨かわからんやつにプライバシー侵害されるのヤダよね。なんとか外に出て再度Uber配車。偶然先ほどのドライバーが拾ってくれた。Uber待ちの間に家主から電話があったがもう用無し!事情を説明したら平謝りで『普段そんなことないのに』と言っていたが、知るかこっちは30分ほど無駄にしてんねん!

イライラしていたが、Uberドライバーがいい人でちょっと癒される。日本の文化に強い興味を持った同世代の男性で、次旅行に行くなら東京!とのことで嬉しい。特にテクノミュージックに造詣が深いようで、ミュージシャンやリキッドルームの話で盛り上がった。

空港脇のレンタカー会社のオフィスに15分遅れで到着。事前に予約もカード情報登録も終わっているのに貸出手続きに約1時間かかった。ようやく車をゲットしていざ出発。4人乗りSMART、ヴィッツより狭い。1年前にもヨーロッパで運転してるので左右逆の運転感覚は割とすぐ思い出せたものの、都会の通行量の多さとポルトガル人の運転の粗さにはなかなか慣れず、田舎道に入るまで半狂乱だった。 

 

●アヴェイロ

昼前に到着。やっとの思いでショッピングセンター内に駐車し、観光へ出かける。カフェで休憩、アヴェイロ名物Ovos Moles(黄身あんの最中みたい)とオレンジジュース。

自然の良港として繁栄してきた漁業と牧畜の町。運河にカラフルな家並みが映える。

f:id:meena0:20171101193529j:imagef:id:meena0:20171101193555j:imageメインストリートらしき場所。網と魚の飾りがカワイイ。魚は地元の小学生が作ったような素朴感。f:id:meena0:20171101193611j:imageメインストリート沿いの老舗のお菓子屋さん。町なかは空いている割に店内は混んでいた。様々な焼き菓子があって悩む・・・Ovos Molesとカステラの原型Pao-de-loを購入。どちらも黄身あんのシンプルな甘さで好き!他の菓子も試してみればよかった。Ovos Molesは15世紀に修道女が作り始めたものらしい。f:id:meena0:20171101194145j:image

アヴェイロ駅の旧駅舎。運河など町の風景を描いたアズレージョが美しい。今の駅舎は無機質すぎて好きになれなかった。なぜアヴェイロらしさを残さないのか・・・。f:id:meena0:20171101193643j:image

 

コインブラ

1時間くらいでコインブラ到着。ガイドブックにも載っている『ドンペドロ』でランチ。14時近かったので店内はガラガラ。コインブラ名物シャンファーナ(子ヤギのワイン煮込み)とタコのご飯を頼む。どちらも美味!ものすごい量だったが平らげる。つけあわせの茹で野菜(イモとレタス)も、野菜の味がしっかりしていて美味しい。イモはほんとどこで食べても絶品。

f:id:meena0:20171101193730j:image食後、コインブラ大学へ。急な坂を上ったところにある、1290年創設の由緒正しき大学。ヨーロッパの中でも4番目に古いそう。入場料は高額。

中庭から鉄の門を臨むf:id:meena0:20171101193808j:imageジョアニア図書館の中層フロア(メインフロアは撮影禁止)。ジョアン5世の命により1724年に完成した図書館で6万冊に及ぶ蔵書を保有、ほとんどが18世紀以前に書かれたラテン語書物らしい。メインフロアは2階分に相当する金ぴか空間で、映画に出てきそうな豪華絢爛さ!天井画の遠近法がさらなる開放感を与えている。ポルトの書店よりもハリーポッターぽい。柱に中国風モチーフの絵が彫られているところもあり、当時から世界中との交易が盛んだったことをうかがわせる。莫大な財力があったんだろうなぁ。f:id:meena0:20171101193913j:image

図書館の隣のSt. Michael's Chapel、15~16世紀建立。壁のアズレージョは17世紀作、オルガンは18世紀の作。非常にカラフルだがそれぞれ色のトーンが優しいパステル調なのでゴタゴタ感はなく落ち着く。

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Sala dos Capelos(帽子の間)という式典ホール。始業式や学位授与などの公式行事の際に使うらしい。元は17世紀に造られた宮廷の広間で、ポルトガル歴代の国王の肖像が壁にかかっており、厳かな雰囲気。見学した時にはPhDの口答試験中のようだったが、こんだけ観光客と国王にジロジロ見られながらディフェンスさせられるなんてかわいそう(笑)f:id:meena0:20171101193928j:image

大学からMondego川とサンタクララ橋を臨む。のどか~。f:id:meena0:20171101193949j:image

  

本日の観光を終え、ホテルへ向かう。途中曲がりくねった山道を抜け、1時間ほどで『Palace Hotel de Bussaco』に到着。雨が本降りになる前についてよかった。

国立公園内に建つこのホテルは、1907年完成の国王の狩猟用の離宮だった建物。ネオ・マヌエル様式。装飾はゴージャスというより静謐。基本は木と石と白い漆喰でできたシンプルな建物だが、見事なアズレージョや彫刻、ステンドグラス、品質の高い調度品が彩りを添えている。客室は、随所に古さを感じるものの清潔で、優しい雰囲気。TVは置いてあるが見る気にならなかった。 

f:id:meena0:20171101194027j:imagef:id:meena0:20171101194057j:image

夕食はホテル内レストランにて。お腹が空いていなかったので私はスープのみで済ませた。味は普通、メニュー数は少ないが、値段はこのレベルのホテルにしては安め。f:id:meena0:20171101194121j:image大階段のアズレージョ。奥に置いてあるナイトの目が光ってて怖い!夜は強い雨が降っていて世俗との隔絶感は最高潮。修道院で修行しているような気分になる。